動物霊とは
霊には様々な種類があります。霊体は意識と密接に関係しており、自我を有する人間は霊的存在となりやすい特徴がありますが、霊体のすべてが元人間というわけではありません。猫や狐、蛇といった動物の霊体も存在します。彼らは動物の中でも念の強い種族であり、中には死後、神格化して強大な力を持つ自然霊となる者もいます。「化狐」「化猫」といった存在を聞いたことはないでしょうか。彼らは妖怪の一種として扱われますが、強い力を持つ動物霊です。
動物霊の意図は読みづらい
コミュニケーションを取ろうとする際、人間と動物、どちらと取りやすいと感じるでしょうか。中には「人間は信用できない、動物のほうがわかりやすい」と感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、普通は、言葉や身振りを通して意思疎通が可能な人間のほうがコミュニケーションを取りやすいと感じるものでしょう。霊体にもそれと同じことが言えます。
動物霊の意図は得てして読みづらく、人間の霊より厄介、と考える霊能者も少なくありません。彼らは動物ですので、動物の行動原理によって動いています。動物ならではの本能や習性が色濃く反映されており、好意や恨みの気持ちも動物特有のものです。「自分の気に入る波動を発している」というだけで気に入ることもあれば、「自分の縄張りを侵害された」というだけで恨むこともあります。
動物霊は本能的な性質を持つ
動物霊の中にも良い霊や格の高い霊は存在しますが、基本的に動物霊は低級霊の気質を持つと考えて問題ありません。
動物は人間より本能的な性質の生き物です。食欲や性欲といった本能的な欲求が強く、餌を与えてくれたり、目上と判断したりした者になつき、また恨みや敵意を覚えた相手に対しては直接的な攻撃に出る傾向があります。
ですので、動物霊も同じような性質を持ちます。動物霊は基本的に本能に忠実であり、欲望や執着の念に突き動かされている低級霊と似た気質を持つものです。
動物霊に憑依された人の特徴
動物霊に憑依されると、行動が本能的になります。具体的に言うと、怒りっぽくなったり、言動が暴力的になったり、落ち着きがなくなったり、食欲や性欲が増したり、身だしなみに無頓着になったりします。よく「ゴミ屋敷」と言われる家に住んでいる方がいますが、そういった方の中には、動物霊の憑依を受け、症状が強く現れた結果として物を片付けられなくなった方も一定数います。
また浮気や不倫を繰り返すタイプの方や、すぐに暴力を振るってしまう方、窃盗癖を止められない方などの中にも、動物霊の憑依を受けている方がいます。そういった方は、動物霊の持つ本能的な性質に魂を操られた結果として、反社会的な行為を止められなくなってしまっているのです。
動物霊の憑依を解くためには
正常な人間が動物霊に憑依されることはまずありません。ですので、規則正しい健全な生活を送っていれば、動物霊の憑依を受けることもありません。これは動物霊に限った話ではなく、低級霊全般に言えることです。もし憑依されてしまった場合でも、生活サイクルを健全な状況に戻すことで軽い憑依は自然と解けていきます。「最近の自分はおかしいな」と違和感を覚える程度であれば、おかしい自分を客観的に見つめ、正しい生活に戻すことで元に戻ります。
もっと深刻な憑依を受けている場合は、霊能者による除霊が必要となります。憑依状態が深刻化すると自分がおかしいと思う気持ちすら消え失せ、ただ衝動に突き動かされるままに行動するようになります。そうなってしまうと自力で憑依を解くのは難しいと考えるべきです。除霊や浄霊を得意とする霊能者や神職者に相談するのが、最も適切な解決策と言えるでしょう。
