心霊現象・霊の目撃等について
心霊現象や霊の目撃などが起きる理由は様々です。ひとつは特定の場所や土地に住み着いている霊、具体的には地縛霊、動物霊、自然霊などの類が何らかの理由で一時的にパワーを得て可視状態となって目撃されたり、物理的な現象を起こしたりする場合。あるいは死霊や生き霊に憑依されて、それを自分の家に持ち込んでしまう場合もあります。いずれのケースでも心霊現象に遭ったり、霊の姿を目撃したりしてしまうのは、潜在的に霊感能力の高い方です。霊感能力というのは生まれつきのものもありますが、中には極度の疲労や疾病、薬物依存などの理由で軽い心神耗弱の状態に陥ったときも霊感が高まります。とかく心身ともに弱っているときに霊を見たり、霊的な干渉を受けたりすることが多いようです。こうした現象の対処法としてはまず原因を突き止めた上で、ケースバイケースでの解決を図ります。
霊障解消実例
「我が家に女の霊が出没するようになり、原因が知りたくて霊視してもらいました」
(千葉県・岡倉京香さん(仮名)40歳)
非常に不気味で不思議なことが起こりご相談しました。何が起きたのかと申しますと、昨年の秋辺りから我が家の至る所に白いワンピースを着た謎の女が出現するようになったのです。最初にそれを目撃したのは主人でした。寝室で就寝中、トイレへ行こうと廊下へ出たところ、キッチンのドアのすぐ前に髪の長い女らしき人影がぼんやりと立っているのを見つけたそうです。私は主人の隣のベッドで寝ていましたし、後の家族は全員男の子なので、女がいるのはおかしい、泥棒か不審者に違いないと思い、「誰だ!」と大声で叫んだところ、その女はたちまち霧のように消えてしまい、主人は絶叫しながら寝室へ戻ってきました。私は最初、主人が夢でも見たのかと思い、相手にしていなかったのですが、数日後、自分自身もその謎の女の姿を見る羽目になりました。
キッチンで夕食の支度をしている最中、ふと背中に視線を感じてリビングの方へ振り返ったところ、まさに主人が言っていた通りの女が、ソファーの影にうつむいた姿で立ちつくしていました。私は一瞬、凍り付いてしまい、そのまま女を見つめ続けました。すると、数秒してその姿はやはり霧がかき消えるように姿を消してしまったのです。その晩、主人が帰宅してから二人の息子も交えて、私が体験したことを話したところ、2階の自室で寝ている息子たちもまた「実は俺たちも見た…」と告白し始めました。全員の話を総合すると、女が出没するのは夕方から夜で、出没場所はリビングルーム、1階と2階の廊下、あるいは2階のベランダなどと様々でした。こうした話を先生にお話ししたところ、さっそく霊視をしてくださいました。
「見えます…たしかにお宅には女性の霊がいますね。ご家族に憑依する形で外部から入り込んできた霊です。連れ込んだのは上の息子さんだと思います。息子さん、ここの数ヶ月のうちに旅行へ行かれてますでしょう?」先生が言う通り、幽霊が出没する1週間ほど前、大学生の長男が関西方面への観光旅行に出掛け、3泊4日の予定を終えて帰宅していました。主人が真夜中に幽霊を見たのはその翌日でした。「ご長男が旅行されていた際、宿泊先のビジネスホテルで拾ってきた浮遊霊です。恐らくそのホテルで自殺した女性の霊だと思います。たまたまご長男と霊的な波長が合い、引き寄せられるようにしてご自宅までついてきたのですね。幸い、人に害を加えるような波長は感じられませんので、私が遠隔除霊をすればすぐに消えてしまうと思います。どうかご安心ください」
先生がそう言った通り、電話越しにご祈祷を受けて以降は、霊の出現はピタリと止みました。「最初は浄霊してきちんと成仏させようと思ったのですが、霊本体がそれを拒んだので、とりあえず元の場所へ戻しました。また現界に未練があるようでしたので、同じようなことが繰り返されるかもしれませんね。ご長男には今後、霊を拾ったホテルには宿泊しないようにお伝えください」そんな先生のアドバイスを念のため長男にも言い聞かせておきました。長男は京都の神社仏閣を巡り歩いて写真を撮影するのが趣味なので、黙っていたらまた同じホテルに泊まるかもしれないと思ったからです。
こうして我が家の幽霊騒動は呆気なく幕を下ろしました。ただし先生のお話だと、人に憑依する浮遊霊の中には今回のように無害な者だけではなく、邪悪な波動をまき散らして生きている人間にトラブルを引き起こすたちの悪い者もいるとのことなので、ちょっと怖くなりました。素人考えでは神社やお寺のお守りや数珠などを持って外出すると良いような気がしますが、その実際の効果については皆目分かりませんので、また機会があったら先生にお尋ねしてみたいと思います。