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電話占い-恵心-KEISHIN

心霊・霊能相談室

第16回 海勢理先生大蛇のいる藪

東京都台東区 千晶さん 26歳

うちの実家はかなりの田舎で、とある地方の山中にある村です。子供の頃には同年代の子供が数人ほどいましたが、今ではかなり過疎化が進んでいるみたいで、もう年寄りしか残っていない、と母がよく言っています。実際、私も東京の大学に行ってそのまま東京で働いています。子供の頃によく遊んでいた幼馴染達も、みんな東京や大阪に出ていったそうです。ただひとりT君を除いて。

あれは小学生くらいの頃でした。学校が終わると私達はいつも裏の山や川を探検して、魚を取ったり虫を取ったりして遊んでいました。よっぽど危険なことをしない限り怒られませんでしたが、村はずれにある藪にだけは入ってはいけない、という妙な決まり事がありました。その藪の手前には古い鳥居があり、見るからに何かあるといった雰囲気を醸し出していました。そして大人たちが言うには、「中には大きな蛇がいる、入ると蛇に噛まれるから絶対入るな」とのことでした。村は田舎なこともあって元々蛇が多かったのですが、大きな蛇はやはり子供にとって非常に怖かったこともあり、みんな蛇を怖がって藪に近づこうとしませんでした。

そして、その藪に近づいたのがT君でした。T君は女の子をいじめるので私は苦手でしたが、男子の中ではリーダー格みたいな存在でした。そのT君がある時、流行りのゲームの影響を受けたみたいで、「俺があの藪のモンスターを倒す」なんて言い出したんです。周りの男子達もT君に逆らえず、そこの手前までは一緒に行ったそうですが、T君以外はみんな怖気づいてしまい、結局、藪にはT君だけが入ったそうです。

T君はそのまま行方不明になりました。そして数日後に山の中で発見されました。発見された時にはもう完全に正気を失っていたそうです。唸り声を上げながら何かを食べていたそうで、大人たちが保護したら口の周りは血まみれ。T君は捕まえたネズミに齧りついていたそうです。その日以降、T君は学校に来なくなりました。しばらく神社に預けられて、それから精神病院に入れられたそうです。でもどうにもならなくて、今は実家の奥の部屋に閉じ込められているそうです。

大人たちは何が起こったのか大体分かっているようでしたが、誰に聞いても絶対に教えてくれませんでした。とにかく「お前達は絶対にあの藪に入るなよ」とだけ採算厳しく言われました。その剣幕があまりにも異様だったので、そのうちT君の話題はタブーとなりました。そして私達は大人になって、ひとり、またひとりと村を離れていったのです。

だから私は今もT君がおかしくなった理由を知りません。「藪に入ったのがよくなかった」というのは分かっています。もしかして霊能者の先生なら、本当の理由を鑑定で教えてくれるかも、と思いご連絡しました。どうか鑑定をお願いします。

海勢理先生の鑑定

Tさんは蛇神に憑かれてしまったようです。おそらく二度と元には戻らないでしょう。

日本には古くから「御霊信仰」というものがあります。これは魔の力を用いて家や場所を守らせる特殊なやり方で、本来禍々しい存在、人に祟りをなす存在をお迎えして丁重に祀ることで、その恐ろしい力を加護とする、かなりリスクの高い信仰形態です。

東京にも「将門の首塚」というものがあるのをご存知ではないでしょうか。あれは平将門という昔の武将が恨みを持ったまま死に、怨霊化したものを祀っている場所です。東京は平将門という強大な怨霊によって守られている土地です。

ご相談者様の地元の村も、それを小規模にしたような御霊信仰があったようです。そこで祀っていたのは蛇の神様。蛇神は本来かなり性質の荒い自然霊ですが、御霊信仰で祀ることによって、川の氾濫を防いだり、土地に豊作をもたらしたりする性質があり、古くから農村などで多く信仰されてきました。

霊視で鑑定を行った結果、その藪の中には小さな祠があることが分かりました。そこには蛇神が祀られています。かなり気性の荒い動物霊で、しかるべき方法で奉る以外には、決して近寄ったり、干渉したりしてはならない存在です。そしてTさんはその蛇神の住処に入り込み、怒らせてしまいました。動物霊といえども神として奉られるほどの存在ですから、一度目をつけられてしまったら、もうどうにもなりません。それからしばらく神社に預けられていた、とのことですから、それでも駄目だった、ということでしょう。

日本の田舎にはいまだにこういった御霊信仰のなれの果てのようなものが多く存在しています。それらの多くは人口の過疎化によって管理が行きとどかなくなったり、忘れ去られたりして、大変危険な状態になっていると言えます。「近づいてはならない」と言われている場所に近付いたり、面白半分に立ち入ったりすると、取り返しのつかないことになる場合があります。くれぐれも注意して頂きたいものです。

相談者のその後

ありがとうございます。しっかりしたご説明をいただきまして納得がいきました。そういえばあの藪、村のお祭りの時に巫女さんが古めかしい装束のようなものを着て、川魚や酒を持って入っていく行事がありました。その巫女さんはお婆さんでした。普段は優しい人なんですけど、そのT君の件があった時「他には誰も近付いてないだろうな」とすごく怖い剣幕で質問された記憶があります。

T君のことは残念ですが、もうどうにもならないということなので、仕方ないです。今でも一年に一・二回は帰省していますが、改めて藪には近づかないようにしようと思いました。お世話になりました。

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